- 無線従事者系の試験勉強方法の王道である過去問回しが有効です。
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後述しますが、受験人数により午前と午後の2回試験が行われる会場がありますが、午後試験は実施されないこともあり、また、選ぶこともできません。自分が午前試験なのか午後試験なのかによって、集中的に学習すべき過去問が変わりますので、できるだけ早く出願と入金を済ませ、午前で受験できるようにした方がよいです。特に大都市地域では必ず午後試験があります。
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前述のとおり2,3陸特とはレベルがかなり違います。2,3陸特との大きな違いは計算問題で、計算問題の量が2問→6〜8問に増加し、問題の数字や解答が毎回異なります。計算問題も解答の数字だけ丸暗記すれば通過できた2,3陸特の気分で勉強に臨むと、当日、必ず白目になること間違いありませんし、計算問題が占める量が、合格ラインギリギリということで、文章題をほぼ完答できるなら計算問題を捨てられますが、文章題からも2問ほど新問や変形が出現しますので、計算全捨てだと普通に不合格になります。
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文章題については、特にマイクロ波に関する問題が多数頻出しますので、マイクロ波系の問題をよく攻略できるかがポイントになります。
- それらを踏まえ次のようなスケジュールで臨みました。
- テキストの解説を流し読みしながら、文章題を一通り学習(12月/1か月間)
- 文章題を回しながら、できそうな計算問題の吟味(1月上旬/2週間)
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過去5年分の午前午後両方の過去問を計算問題含めて徹底的に反復練習(1月下旬から試験前日/1か月間)
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文章題は、午前・午後(以下「A・B」と略します)問題どちらでもいけるように、しっかり回してください。A問からB問に移った時、穴位置が少し違うだけでいかに解けなくなるか痛感できると思います。
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計算問題は、自分が取り組めそうな問題をよく吟味してください。ガチの文系であれば、3,4問の回路計算問題(絶対ある)と、5問目のデシベル計算(あるかは運)は、扱えないと思いますので、捨てても良いでしょう。
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それ以外の問題は、簡単な係数や公式を暗記すれば、四則計算、ルートの展開(因数分解)、簡単なdb計算さえできれば攻略可能ですので、何度も反復して計算方法を会得してください。問題の数字は変わりますが、題意は過去問が殆どなので、計算方法は流用ができます。くれぐれも「解答数字暗記」はダメです。まず同じ数字では出題されません。
- ルートの展開は、√から素数に変換できれば良いです。素数から√はできなくても構いません。
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簡単に説明すると、ルートの中の数字を「2,3,5,7,11(素数といいます)」の順で割り切れる素数で順次割りまくっていってください。
225なら、225÷3=75÷3=25÷5=5÷5=1になります。
余りの出た素数「2」は飛ばして次の「3」に行ってます。計算に間違いがなければ素数は戻ることがありませんので、3で割り切れなくなったら次の5、5で割り切れなくなったら7…と1になるまでやります。
- 割った時に使用した素数を全て書き出します。
3 3 5 5
- これらを等分に2つのグループに分けます。
3と5 3と5 になります。
等分にならないときは、どこかで計算を誤っていますのでやり直してください。
- グループの1つに属する数字を全部掛けます。
3×5=15
- 等分に分けているはずなので当然、もう一つのグループも同じ数字のはずですので、
15 15 = 15の2乗 となります。 検算は、15×15=225で確認できます。
- 展開は、1陸特の問題は、これで十分です。
- 簡単なdb計算
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理屈抜きで、「1 2 4 8 5(真数」「0 3 6 9 7(db)」を覚えます。
16dbなら、下一桁を上と対照し、6dbは真数4です。
- dbの二桁目「1」は、ゼロの数を示しますので、1はゼロ1つになります。
よって、16dbは真数40となります。
- 26dbなら、400です。 3dbなら2です。
- ただ、これではできない3の倍数dbが出題されることがありますので、追加で
「2 4 8 16 32 64(真数)」「3 6 9 12 15 18(db)」も覚えます。
前者は情報系出身なら2の累進数なので、65536ぐらいまでは普通に暗唱できるはずですし、そうでなくても2から答えに2をかけ続けているだけです。後者はただの九九の3の段です。
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これだけ計算できれば、ほとんどのdb問題は解けますが、問5だけは扱えません。よって捨て問にしました。
- 簡単な係数
- ボルツマン定数=14
- 大気の電波の屈折を考慮した等価地球半径=4.12
- パルス=150
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周波数を波長にする=300で周波数を割る(150MHzなら、300÷150)=2m
- 雑音温度=273+温度
- 絶対→相対利得 -2.14 逆は+
- ブラウンアンテナ=÷4
- ダイポールアンテナ=÷3.14
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日常で使わないけど頻出なものはこの程度です。あとは四則計算ができれば、計算問題を反復練習してください。公式を覚えて変形などするより、題意はパターンがあるので、問題を見たら計算式がでてくるぐらいまで練習する方が効果的です。
- これではできない計算問題は全て捨て問にしました。
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A,B問題は非常に類似していますが、計算問題という観点では、だいたいAが素直でBがややこしく変形されていることが多いです。過去問分析ではAやBの計算が行き来することはあまりありませんので、午前受験ならA問の計算を中心に、Bはあくまで一応保険という程度で良いと思います。
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